July 29, 2007

珍客来訪

投票日前日というのに、ここ四條畷は静かなもん。郊外の、大阪で一番人口の少ない市だから、軽視されても仕方ないか。こんな田舎で頑張っても効率悪いもんね。

郊外だけあって、うちのマンションからは近くに山が見えるほど、この辺りは、大阪の中では自然が多い方だ。そのせいだろう、朝、玄関の扉を開けると、足下に黒くて四角い虫がいた。一瞬、「ん?ゴキブリか?」と思ったが、すぐにわかった。「コクワガタ」。おー、こんなところ(うちはマンションの6階だ)に、よく来たなおまえ。いい年して、なんか嬉しいぞ。

くー

さっそく、虫かご(何故か持っている)に、少し湿らせながら園芸用の土を詰めて、バナナをやった。すぐに土の中にもぐろうとするのだが、とても元気だ。

名前は「くー」。連れ合いが付けた。最初は「虫はあんまり好きじゃなーい」と嫌がっていたのに、名付け親というのは不思議なものだ。もう情が移ってしまったようで、「くーくー、くーくー」言っている(^^)

July 24, 2007

恥ずかしいのはあなた

毎日新聞の夕刊で、「関西経済界の女性論客の一人」というおばさんが意見を述べている。云く、今回の参院選は「憲法や安全保障、教育など大きな問題」の判断になっていないと、そして「感情選挙」になっていると。さらには、同じ口で「日本の政治は小泉政治で変わった」、「政治が何を課題にして、どう議論しているのかがよく見える」、「安倍さんは教育基本法改正、防衛省、公務員制度改革など歴代内閣ができなかったことをこれだけの短期間でやってのけた」のだとか。

はぁ。。。そうなんですか。

「郵政民営化」一本で、問題を単純化したムード選挙をやったのがコイズミさん。短期間で次から次へと改めることができたのは、その感情的な郵政民営化選挙で獲得した圧倒的多数を使ったからでしょ。そして、そのやり方に対しては、「批判も出るでしょう」って、そんだけ?それこそが問題の焦点なんだよ。「ちゃんと説明してよ」「してるじゃないか」で5、6年経ってしまったんだよ。「大きな問題」を選挙の争点にしたければそうすればいいやないの。それを「実績」にしようと焦って、選挙前に多数決でホイホイ決めてしまうから、争点にならないんだよ。泡沫の社民党の方が、よっぽど「大きな問題」を前面に出して、鉄の壁に爪を立てるように闘ってるやん。ハタから見ていて痛々しいほどに。

ほいでもって、最後に「この情緒的な空気は(中略)恥ずかしい」ときた。「美しい日本」なんて言って、思い切り「情緒」に訴えたのはどこの誰だったか。あら恥ずかしい。

もしかすると、このおばさん、民主主義など面倒くさいと思っている、ものすごい短気な人なのかもしれんな。まぁ、それは余計なお世話だとして、空気に恥ずかしい思いをする前に、ご自分の、その支離滅裂な説得力のなさをまず恥じたらどうだろう。

July 23, 2007

安倍さんの約束

たまにはソフト屋ぽいことも書かないとね。

選挙戦が始まる直前に、安倍さんが「専門家に精査させたところ、一年どころか、前倒しでできる」と言っていた年金問題。システム開発てのは、「要件」があって初めて「工数見積り」が可能なわけなので、「前倒しでできる」という見込みは、どんな「要件」を見積もったものであるのか、セットで言ってもらわないと評価不能なのだが、一向に出てくる気配がない。

そもそも、年金問題は「基礎年金番号への『未統合』」が問題になったのであって、安倍さんの発言の直後に、厚労省から、「前倒しの統合は無理」と言われたのもまだ記憶に新しい。もし、「専門家」が「(統合ではなく)照合機能の実装を『前倒しで可能』」と言ったのだとしたら、それはそれでウソだろう。だって、「照合」というのは、要するに検索機能であるから、そんな機能は既に実装されていないとおかしいからね。何百億円だか知らないが、ともかく、とてつもない大金を注ぎ込んでシステムを作ったソフト屋の頂点に君臨する大企業が、「今から検索機能を実装します」なんて、恥ずかしくて言えるわけもない。

統合されていないということは、当初のシステム要件では想定されていなかった事象がいくつも出てきていたということだ。システムエラーというよりは、ヒューマンエラーとして。まあ、想像だけど、本来必要だったはずの情報が揃っていないのに、データ入力できてしまうようなロジックにしていたんだろう。とにかく作業を進める(残件を減らす)ために。そして、ずうっと問題を先送りしてきたのではなかろか。それにしても、規模がデカいことを除けば、そんなに難しいシステムとも思えないんだけど、その大企業は何やってんだと言いたくなる。

この際、根本的に制度を見直すと同時に、システムも一から作り直すというのもアリなのではないかな。個人的には、これまでに納めた分を一旦返金してもらいたい。原資はあるはずだ。3年前に、与党の片割れが、「100年安心」を謳いながらそう主張していたのだから。

July 15, 2007

嵐の中で

7月では観測史上最大級の台風4号がここ大阪にも近付いている。映像で見た沖縄や九州ほどではないけれども、一日、雨風が強かった。

ヒュウウゥゥという風の音を聴きながらマンションの窓から外を眺めると、ハトやカラスが飛んでいるのか飛ばされているのか、とにかく空を移動している。わざわざこんな時に飛ばなくてもいいのに。地上に目を移すと、横殴りの雨の中、子供が一輪車を漕いでいた。何考えてんだ、まったく。基本通り、両手を広げてバランスをとってるし。当然、傘もささずに。

大人になるって、こういうことなのかなあ。

July 12, 2007

商売はキモ+α

関西では名の知れた某グルメ雑誌に、あるラーメン屋が紹介されていた。云く「ランチタイムや週末には待ちも出る人気ぶり」。

うそぉ。

そこには5、6年前だったか、一度だけ行ったことがある。そして、連れ合いと「二度と来ることはないだろう」と評価が一致した店だ。どんなマズさだったか、正確には憶えていないけれども、スープ、麺、具、全体、どれをとっても、とにかく薄っぺらだった印象と、店内に「スープがなくなり次第終了します」みたいなことが書いてあって、「口上だけは本格的やなぁ、トホホ」と思った記憶だけが残っている。

もしかしたら、この数年の間に、劇的に旨くなった可能性はあるが、そこはラーメン屋だ。定番になっている店や、また行ってもいいなと思っている店、さらには、いつか行きたいと思っている店がわんさかある中で、わざわざ、一度良くない印象を持ったところに再挑戦する義理もなければヒマもない。

他人事として考える分にはそれで済むのだが、ふと自分に当てはめると、ゾッとする。お客さんに一度悪い印象を与えてしまったが最後、その評価を引っくり返すのは容易ではない。キモの部分で取替えの利かない何かを持っていないと、一度の失敗で仕事を失ってしまいかねない。

うちの定番になっているラーメン屋の中には、態度が最悪で、行くと必ず嫌な思いをさせられる運びのおばはんのいる店がある。でも、そこのオヤジが奥の厨房で作っているラーメンが旨くて、つい、また行きたくなってしまう。ラーメンのキモは言うまでもない、「旨いこと」だ。キモは大事だ。

たとえ人柄のいいおばさんが運んでくれても、マズければ二度と行かないだろうし、旨いラーメンを人柄のいいおばさんが運んでくれていたら、もっと足を運んでいると思う。やるからには、人柄のいいおばさんが旨いラーメンを運ぶような商売をしなければいけないよなあ。

ラーメン屋の紹介記事を見て、我が身をちょっと反省することになった次第です。