August 31, 2006
ハービーの直筆サイン
眺めたり、手に取ってみるだけで幸せな気分になれるモノってある。私にはそういうモノが割にたくさんあるように思う。楽器屋で生ギターを眺める、たまに弾かしてもらう。
文房具屋で万年筆を眺める、たまに試し書きをさせてもらう。
時計屋で機械式の腕時計を眺める、たまにはめさせてもらう。
窯元に行って、そこのおやじと話をしながら焼き物を手に取って眺める。
家具屋に行って、いろんな椅子に腰掛けてみる。等々。
他にも、絵とか、モノではないけれども鳥とか草花とか。眺めているだけで楽しかったり、なんとなく笑顔になれる。
モノの価値ってのは、結局のところ相対的なもので、基本は物々交換だな。
ゾロ目の一万円札に、私は一万円の価値しか見出せないけれども、一万円以上払ってでも手に入れたい人が世の中にはいる。ハービー・ハンコックの直筆サインは、私にとっては宝物だが、「ハービーはん?誰それ?」という人にとっては、ただの外人の落書に過ぎないだろう。
左様に、価値とは、ある人が「これいいなあっ」と思えるということだ。それは別に脇から口を挟む必要はないはずのものなのだが、困るのは、自分が「気持ち悪い」と思うものを「気持ちいい」と思っている人と出くわしてしまった時だ。音楽についてたまにそういう場面に出くわすが、この手の感性の違いは、ケンカにはなってもまず議論にはならない。
01:02:02 |
azure |
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