April 02, 2007

ああ石川

能登半島地震から一週間が経つ。報道で取り上げてくれるおかげで、石川の言葉を毎日耳にする。こんなに石川の言葉を聞くのは、高校卒業後に金沢を離れて以来もう二十数年振りのことだ。

そんなに離れてしまっているのに、やはりふるさとの言葉は懐かしい。石川の言葉は、北陸の中でも独特の節回し(?)があり、ほんの些細な一言だけでもピンと来る。大阪に来て、ちょっとした言葉のやり取りからピンと来て、「もしかして石川の人?」と当てたことは一度や二度ではない。

地震のニュースが流れた当初、二、三日は、現地を思っては涙が出てきて仕方がなかった。「自分にとって、石川はもう過去の話だ」と思っていたはずなのに、「自分はやっぱり石川人だ」と自覚させられ、真剣に、「石川に帰るか」と考えもした。

でも、やはり「ふるさとは遠きにありて思ふもの」だ。「帰るところにあるまじや」なんだ、と思い直した。犀星のこの詩は、これからもずっと、ことあるごとに思い出すだろう。「小景異情その二」を暗唱することができるのは、石川、特に金沢人の特権かとも思う。

え?金沢の人でも、知らん?うそお。そんなことあるかいね。みなしっとわいや。ほやろ?