September 02, 2006

9月のオリオン

26時。この時間まで夜更かしをしていると、東の空からオリオン座が昇ってくる。

今の時代に生まれてしまった僕は、不思議だと思う前に教えられ、何故だろうと思ったシリから答を調べることができてしまう。

その昔、ガリレオが当時の学者連中に、望遠鏡で月の表面を見せたところ、月を神秘的な真球だと信じて疑っていなかった学者たちは、その凸凹した表面を「ニセモノだ」と断定したらしい。

望遠鏡のない時代の人たちよりも、確実にたくさんのことを知っているだろう僕は、だからと言って、ガリレオを詐欺師呼ばわりした学者たちを「頑迷で愚かな輩だ」と馬鹿にできるか。言えることは、「その頃はそういう時代だったんだろう」ということだけだ。

現代でも、日常にはきっと、そういう自覚のない「知ってるつもり」がたくさんあるのだろう。オリオン座はどうしていつ見ても同じ形なんだろう。正確に答えられる自信はない。これでは、五百年前にタイムスリップしたところで、やっぱり神にも天才にもなれそうにないな。